バイオマス:技術活用が島原半島に経済効果 ながさき政策研が提案 /長崎
◇家畜のふん利用し発電
財団法人「ながさき地域政策研究所」は、家畜の排せつ物から電力を生み出すバイオマス技術の活用が、島原半島の環境保全や経済効果につながるとの研究結果をまとめた。県内有数の畜産地である半島全域で発生する排せつ物を利用すれば、半島内の3分の1の世帯の電力がまかなわれるほか、環境基準値を上回り問題となっている地下水の硝酸性窒素などの解決につながると提案している。
研究は、乳用牛、肉用牛、豚の排せつ物を細菌などで分解し、メタンガスを発生させてガス発電機の燃料とするバイオマス技術の活用を想定。(1)半島内の各畜産農家から排せつ物を集める(2)メタンガスを生成(3)ガス燃焼による発電(4)処理後の排せつ物の液肥化――を行うバイオマス施設を建設した場合の発電量や経済効果を調べた。
それによると、乳用牛150頭の小規模バイオマス施設では、排せつ物の悪臭は軽減されるものの、発電量が少ないため施設建設の初期投資が回収困難だった。しかし、1320頭規模の施設になると、初期投資や運営費の回収を上回る発電量となり、半島全域で発生する排せつ物(約13万頭分)を活用すれば1日6万4000キロワットの電力利用が可能としている。
ただ、バイオマス施設の建設費を270億円程度と試算。また排せつ物回収のネットワークなど新たなシステム作りも必要となり、研究所は「行政、農協や電気など関係事業者、地元の畜産農家などの理解と連携した取り組みが欠かせない」と説明している。【宮下正己】
〔長崎版〕
1月15日朝刊
◇家畜のふん利用し発電
財団法人「ながさき地域政策研究所」は、家畜の排せつ物から電力を生み出すバイオマス技術の活用が、島原半島の環境保全や経済効果につながるとの研究結果をまとめた。県内有数の畜産地である半島全域で発生する排せつ物を利用すれば、半島内の3分の1の世帯の電力がまかなわれるほか、環境基準値を上回り問題となっている地下水の硝酸性窒素などの解決につながると提案している。
研究は、乳用牛、肉用牛、豚の排せつ物を細菌などで分解し、メタンガスを発生させてガス発電機の燃料とするバイオマス技術の活用を想定。(1)半島内の各畜産農家から排せつ物を集める(2)メタンガスを生成(3)ガス燃焼による発電(4)処理後の排せつ物の液肥化――を行うバイオマス施設を建設した場合の発電量や経済効果を調べた。
それによると、乳用牛150頭の小規模バイオマス施設では、排せつ物の悪臭は軽減されるものの、発電量が少ないため施設建設の初期投資が回収困難だった。しかし、1320頭規模の施設になると、初期投資や運営費の回収を上回る発電量となり、半島全域で発生する排せつ物(約13万頭分)を活用すれば1日6万4000キロワットの電力利用が可能としている。
ただ、バイオマス施設の建設費を270億円程度と試算。また排せつ物回収のネットワークなど新たなシステム作りも必要となり、研究所は「行政、農協や電気など関係事業者、地元の畜産農家などの理解と連携した取り組みが欠かせない」と説明している。【宮下正己】
〔長崎版〕
1月15日朝刊