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2008.03.19(水) 朝日新聞
県民鳥オシドリ減少

◆絶滅危惧種分類要望へ

 「県民鳥」に指定されているオシドリの生息数が、近年減少を続けていることが、日本野鳥の会県支部(鴨川誠支部長)の調査で分かった。新年度から県のレッドデータブックの改訂作業が始まるため、同支部は「オシドリを絶滅危惧(きぐ)種に分類し、保護意識を高めるべきだ」と指摘している。(吉野伸英)

◆野鳥の会県支部調査

 オシドリは体長40~50センチのカモ科の鳥。アジア北東部や朝鮮半島、国内では中国地方以北に繁殖地がある。県内では北部を中心に秋から冬にかけて渡ってくる。
 主にドングリを食べ、水際の林の中で生活する。警戒心が強く、なかなか人前に姿を現さない。地味な雌に比べ、雄の独特なオレンジ色の羽毛が愛鳥家に人気で、66年4月に「県民鳥」に指定されている。
 同支部では、99年から08年まで毎年1月、30~70カ所のため池やダム、河川でオシドリの数を調査してきた。今年は1月20日に会員ら約70人が県内64カ所を調査。佐世保市の江楯池が572羽と最も多く、西海市の雪浦ダム(367羽)、松浦市の大岩谷池(300羽)、長崎市の川原大池(247羽)と続いた。
 一方、今年生息が確認された45地点の個体数を平均すると、10年間で最少の54・2羽だった。最多だった05年の196・8羽に比べると、3分の1以下に減っていることが判明した。
 県が01年に発行したレッドデータブックでは、オシドリはランク付けするだけの情報が足りない「情報不足」種だった。新年度からリストの見直し作業が始まるため、同支部は、絶滅の危険が増大している「絶滅危惧(きぐ)2類」に分類するように要望するという。
 鴨川支部長によると、オシドリの研究はまだ進んでおらず、今回の調査だけで減少した原因の解明は難しいという。だが、ドングリが実るカシやシイの林は県内でも減り、「生息域は狭まっている」と指摘する。「オシドリは県民鳥でありながら、県民に認識されていないのが実情だ。分類をきっかけに、県のシンボルを大切にしようという機運を高めてほしい」と話している。