島原鉄道(本社島原市)の南線(島原外港-加津佐間、三五・三キロ)が三十一日で廃止される。県によると、県内の鉄道廃止は一九七一年の旧国鉄臼ノ浦線(佐々-臼ノ浦間三・八キロ)、同世知原線(肥前吉井-世知原間六・七キロ)以来三十七年ぶり。
南線の起源は、一九二八年に島原湊(現南島原)-加津佐間で全線開通した口之津鉄道。雲仙・普賢岳噴火災害で大きな被害を受けながらも復興を果たしたが、乗客減少による赤字が続き、全通以来八十年の歴史に幕を下ろすことになった。
南線をめぐっては、島鉄が昨年一月に廃止方針を発表。同三月、廃止届出書を国に提出した。県や地元自治体が同七月、「公的支援は困難」との結論をまとめたのを受け、島鉄は南線廃止後の代替バス運行の準備を進めた。
一方、南線存続を求める市民団体「島原半島を未来につなぐ会」が昨年十二月に発足。約三万六千人の署名を添え、島原、南島原両市に南線存続を検討するための法定協議会の設置を要望し、両市議会に請願書も提出。両市議会は三月定例会で請願を不採択とし、両市も「協議会は設置しない」と回答した。
廃止を前に、島鉄は二十九日、島原-加津佐間で「観光トロッコ列車」を運行。多くの観光客でにぎわった。三十一日には、加津佐駅発の最終上り列車(午後七時四十八分発)と、島原駅発の最終下り列車(午後八時十分発)の発車前に、それぞれセレモニーを実施する。