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県内の多くの小中学校で新学期は「値上げの春」となった。本年度、県内23市町のうち15市町で学校給食費がアップ。今後も食材費の上昇が懸念される一方、後を絶たない給食費の滞納にも抜本的な解決策は見つかっておらず、各自治体は対応に苦慮している。
長崎市教委は2月中旬、食材費の上昇を理由に、全小中学校で4月から給食費を月額300円引き上げる方針を表明。追随するように、多くの市町が値上げに踏み切った。
小学校のみ給食が実施されている大村市も、9年ぶりの値上げで1食当たり15円アップの225円に。学校保健体育課は「最小限にとどめた」としており、保護者の間でも「値上げは仕方ない」との見方が主流。各自治体の保護者説明会でも、特に反対は出ていないという。
ただ、長男が本年度から小学校に入学する長崎市の熊井陽子さん(29)は「もう少し早く保護者にも知らせてほしかった」と注文。「家計の不安が増えるのは間違いない。物価が上がり続けているので、給食費もどこまで上がるか不安」という。
一方、値上げを見送った自治体もある。壱岐市教委は「保護者の負担増を考慮した」として据え置き。南島原市では、合併前の旧8町のうち6町でパン食を減らして米食を増やし対応。江迎、鹿町両町教委は地元産野菜を積極的に利用してコストを抑える構えだ。
佐世保市教委は4月から、旧市と合併前の町でバラバラだった給食費を、小学校で月額3600円、中学校で4100円に統一。一部は値下がりとなった反面、旧市内は200‐300円の値上げとなった。小学生の娘がいる同市大和町の女性(41)は「給食の安全、栄養面の水準を維持するにはやむを得ないが、給食費未納の問題も背景にあるのではないかと考えてしまう」と、一部保護者による滞納問題を指摘する。
諫早市では2005年度の滞納額が約470万円あり、06、07年度も横ばい傾向にあり、同市教委体育保健課は「今後は対策委員会を設けるなどして徴収に力を入れたい」。06年度で約160万円の滞納があった松浦市教委は「市と学校、PTAが一帯となった取り組みを強める」としている。
【本年度から学校給食費を引き上げる自治体】
4月から=長崎、佐世保、島原、諫早、大村、平戸、松浦、五島、対馬(一部)の9市と長与、時津、川棚、波佐見、佐々の5町▽5月から=西海市
=2008/04/08付 西日本新聞朝刊=
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