南島原市西有家町の中村輪業代表、中村耕一さんが製作していた特注の三輪自転車の原型が完成した。脳性まひで足などに障害のある東京都の出版会社社長、白井隆之さんから依頼を受けて製作に取り組んでいた自転車で、白井さんがこのほど同町を訪れて試乗し、引き渡しに向け最終仕上げに入った。
白井さんは手提げ袋に書籍を入れ全国を行商。本県内でも行商しているが、一度に持ち運べる冊数が限られることなどから自転車に書籍を積み行商するのが念願だった。
中村さんはリヤカーと自転車を融合した「軽Car」の開発者として知られ、大手宅配業者と提携し、環境に優しい配送を提言。白井さんから二度の訪問を受け、荷台部分に書棚を積んだ特注車両の製作を決断。県内外の取引業者や友人、知人のアドバイスやアイデアを盛り込み、手作りで原型を完成させた。
荷台に固定した書棚は軽くて割れにくい発泡ポリプロピレンなどを使い、軽量化。安全性確保や強度維持のため車体の重さは書籍を積んだ状態で最大約八十キロを想定。
白井さんは西有家町滞在中、電動アシストやギアの説明を受けて屋内や路上で試運転を繰り返し、「書棚のカバーを透明にして走行中も本をPRしたい」などの改善を要望した。中村さんは「降りるときは必ずブレーキロックを」などと説明し、ハンドルやバックミラーの位置を微調整。「できるだけ軽く、と考え製作した。白井さんの安全を確保できるよう自分も妥協せずに仕上げていきたい」と話している。
引き渡しは五月中旬を予定。
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