ニュース

2008.06.04(水) 朝日新聞

43人の「命の声」届け

 〓普賢岳大火砕流から17年〓

   ▽新たな前進 誓う

 雲仙・普賢岳噴火災害の犠牲者を悼む「いのりの日」の3日午後4時8分、島原市に哀悼の長いサイレンが響いた。平成新山(溶岩ドーム)は、17年前に大火砕流がのみ込んだ43人の命の声を届けるかのように、厚い雲間を割って姿を見せた。

 同市仁田団地にある「噴火災害犠牲者追悼之碑」には、吉岡庭二郎市長や北浦守金市議長らが献花に訪れた。

 当時、報道機関のカメラが据えられ、取材中の報道陣らも犠牲になった「定点」(同市北上木場町)には昨年11月、「雲仙岳災害記念碑」が完成した。この日は、遺族や消防団関係者らが次々に訪れ、平成新山を見上げながら献花した。

 同市宇土町の市立第四小学校(永石一成校長、206人)では、「いのりの日の集会」が開かれた。児童たちは大火砕流について家族から聞いた当時の様子を、作文や絵にまとめて発表。6年生が「命、きずな、感謝の心を大切にしていきます」と呼びかけ、最後に児童全員で黙祷(もくとう)した。

 800本のろうそくが「いのりの灯」としてともされた同市平成町の雲仙岳災害記念館の広場では、市民ら約200人が犠牲者をしのんだ。噴火当時「ひげの市長」として親しまれた鐘ケ江管一・元市長(77)も姿を見せ、「全国の支援でここまで来られた。犠牲者のことはもちろん寄せられた厚情を語り継ぐこともわれわれの責務」と話した。

 吉岡市長は「時間がたっても私たちの傷は癒えることがない。災害に強い安全なまちづくりを進めることが、犠牲者の霊にこたえる道」とする談話を出した。




新聞を読もう!!
長崎新聞:ご購読のお申し込み
毎日新聞社-新聞購読のお申し込み
朝日新聞社の新聞・出版物の購読お申込み
西日本新聞 - 新聞購読申し込み
読売新聞ご購読案内