第60回毎日書道展で、県内からは大村市玖島の泉桂洲さん(81)と南島原市南有馬町の前田由紀さん(67)が、会友・公募部門で最高賞の毎日賞に輝いた(ともに前衛書部門)。2人に喜びの声を聞いた。
☆前衛書
◇妻と日々励まし合う--泉桂洲さん(81)=大村市玖島
書を本格的に始めたのは小学校校長を退職した87年ごろ。以来20年近く、毎日書道展に応募を続けてきた。しかし、受賞経験はなく、最近は「参加することに意義がある」と、あきらめの気持ちも芽生えつつあったという。
このため、受賞には「びっくりした」。初受賞が毎日賞という快挙だっただけに、同じ書家で毎日書道展に2度の秀作受賞歴がある妻、桂圃(けいほ)さん(78)も「(賞を)もろたとね!」と大喜びだった。
受賞作は大好きな言葉「旅」。ダイナミックな線で、余白のバランスに注意しながら書き上げた。
書を通じて仲間や目標ができた。日々、桂圃さんと励まし合う。「筆が持てる限り、頑張りたい」と意欲を燃やしている。【柳瀬成一郎】
☆前衛書
◇書を心の支えにして--前田由紀さん(67)=南島原市南有馬町
「賞をいただけるなど考えてもみなかったので、ただ驚くばかり。夫の仏前に報告した時は胸がいっぱいになりました」と何度も目を潤ませた。
受賞作は「SIN」。小さな筆5本を一つにした連筆で「心」の字を画仙紙いっぱいに書いた。毎日賞受賞は約30年ぶりという。
小学3年のころに書道を始め、結婚後は夫・窓岳(そうがく)さんと夫婦で書道を楽しんできた。が、窓岳さんは病気のため97年に63歳で他界。以来、書を心の支えとしてきた。書き始めると、すべての煩いを忘れられるという。
「今までご指導いただいた故・中村仙南、野崎嶽南、井上星峰の各先生や仲間の皆さんに感謝したい。これからもマイペースで続けたい」【山崎太郎】
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◆入選の皆さん(敬称略)
第60回毎日書道展の会友、公募、U23部門(18~23歳)には全国から3万2352点の応募があった。県内の入選者は次の通り(敬称略)=入賞者は21~24面の特集面に掲載しています。
◇公募
《漢字1類》秋田光鵞、冨田希(長崎市)岩谷桂雪、西田緑風(大村市)
《漢字2類》上原溪花、川西偉也、高津利昌、深堀陽泉(長崎市)鷹取華影、中島香流、野口星郷、藤戸春苑、雪田光柳(佐世保市)江口桐華、西小野香琳、原口和風、藤松藤苑、柳原渓泉(大村市)
《かな1類》佐藤敦子(南島原市)
《かな2類》永田ゆき子、宮崎和眉(島原市)伊藤雅恵、金子イシヱ(南島原市)
《近代詩文書》伊藤扇舟、大賀桂園、小川游泉、木下雅洞、坂本春翠、中島紅玉、松尾美梢、溝上華穂、山辺桂花、吉田翠玉(長崎市)秋元香雪、増田春草(諫早市)向原紅樹(五島市)
《大字書》池田梢香、伊達木栄子、中山麻衣、濱崎佐智、濱崎千鶴、深堀陽泉、福嶋恵水、前川千里、松尾白妙(長崎市)岩永知嘉、前田喜久(島原市)小川敬子、貝田綾華、小玉研水、澤村輝虹、立野康志郎、濱田賀子、藤林千枝子、山崎彩華(諫早市)丹野千桜、山田遊三子(大村市)平湯芳仙、最上香登(南島原市)宮田茲路(長与町)
《篆刻》青木良子、川道草堂、永瀬朱媛(長崎市)
《前衛書》安藤凌雲、植松俊樹、小川寿泉、古賀秀華、嶋田芝葉、中原景雲、松尾碧楓、森本琴水(長崎市)池田祥堂(佐世保市)石井由起子、片山瑠美、鐘ヶ江岳陽、菊川瑞宝、小林利之、村吉青龍、吉田春子(島原市)井上好子、教仙進、篠崎稲華、田中キクノ、土井汀扇、徳永好苑、中村アサエ、樋口如水、福岡淑、松浦蒼石、松本華苑、森チヨ、山口圭林、山田悠華、吉野好風、吉原和香(諫早市)帶田春翠、川野碧山、田中恵舟、牧山巧扇、松永香泉、山道虹舟(大村市)板山伸子、井上久子、岩本岳峰、江川智美、江川初舟、栗田辰陽、近藤有泉、佐藤紅玉、末吉英樹、高橋一義、中島照泉、西田暁仙、松藤章翠、松藤由美、松本由香、安永菁水、吉岡不二代(南島原市)田村香雨(波佐見町)中村楊苑、右田恵水、山下秀華(新上五島町)
◇U23
《大字書》立野超士郎(諫早市)
《前衛書》江川唯(南島原市)
〔長崎版〕