島原鉄道(島原市)は十二日、三月いっぱいで廃線した南線(島原外港-加津佐間、三五・三キロ)の跡地について「自治体に買い上げ、借り上げてもらい地域にとってより良い活用をお願いしたい」と南島原市に正式要請した。
南線跡地のうち三・一キロは島原市にあり、残る三二・二キロは国道251号に沿うようにして南島原市のほぼ全域にまたがっている。幅員は五-七メートル。同社は「自社対応には限界がある」として、自治体での活用を申し入れた。
市役所を訪れた同社の牛嶋和憲常務に、松島市長は「跡地活用による交流人口拡大、地域活性化に島原鉄道も力を貸してほしい」とし、「『南線存続は多額の財政支出を伴うため困難』と判断した経緯がある。跡地活用・整備にも経費が発生する。(島鉄側の)協力をお願いしたい」と呼び掛けた。
島原市は島鉄を交えた委員会を設置し、跡地活用を検討中。松島市長は「買い上げ、借り上げ主体は市だけではない。島原市との連携も含め国、県などと相談し、九月定例市議会までに方向性を決められれば」と話した。牛嶋常務は「活用はわが社の希望より市の意向をできるだけ優先したい」と述べた。
南線廃線に伴い、同社は七月からレールなどの撤去作業を開始、十二月までに終了する予定。
駅舎などについても活用策がない場合は撤去する方針。