県立島原病院(島原市下川尻町、254床)の運営が来年4月、県と島原半島、離島の5市1町で構成する一部事務組合に移管される。これに伴い、各市町は規約案を9月定例会に提案する。いずれも新たな費用負担が発生するため、激しい議論が起きそうだ。
一部事務組合は地方独立行政法人「県病院企業団」。島原、雲仙、南島原、対馬、五島の5市、新上五島町と県で構成する。県は移管により、医師の交流や派遣が容易になり、合理化による赤字解消につながると期待している。
一方、5市1町の負担は、県の試算によると、島原市で年間2400万円から5600万円になるなど、いずれも負担増が見込まれている。さらに、市民の間で親しまれていた「県立病院」という呼び名も使えなくなる。
同病院は、島原半島の地域医療を支える基幹総合病院として02年に開設された。前身は、91年の雲仙・普賢岳の大火砕流で多くの死傷者が運び込まれた県立島原温泉病院。県内唯一の県立病院だが、年間2~3億円の赤字と医師不足という二重苦が続いている。県の検討懇話会が昨年夏、「県立であるべき根拠に乏しい」として、一部事務組合に移管すべきだとの報告書を提出していた。