県庁舎移転問題を巡り、県央地区と島原半島の計5市長が県庁舎の県央地区への誘致方針を示していることが、3日の県議会運営委員会で取り上げられた。「県は長崎市の旧長崎魚市跡地への移転ありきのようだが、各市の代表者は考えが違うじゃないか」との疑問も飛び出し、同跡地移転を「決定事項」としてきた県の説明も揺らぎかねない状況だ。
議運で、小林克敏委員長は「知事の意向が各市長に届いていない。5市長がまとまって県央地区への移転が望ましいと言っていることを県はどう受け止めるのか。市長は住民の代弁者であり、5市長の意見は重たい」と県の担当幹部に詰め寄った。幹部は困惑しながら「これまでの経過を説明していくのが県の立場です」と答えるのが精いっぱいだった。
移転問題を巡っては、97年に前知事が県議会特別委員会の報告を踏まえ、魚市跡地への県庁舎移転が「最適である」と表明。移転を前提に魚市跡地の埋め立て事業を進めているなど過去の経緯から、県は移転を「決定事項」と説明してきた。
しかし、大村、諫早、島原、雲仙、南島原の5市長が県央への県庁舎誘致を考えていることが発覚。県民に「決定事項」の認識がどこまであるのか疑問視される事態になったため、県は今後も頭を悩ませそうだ。【宮下正己】
〔長崎版〕