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2009.5.2(土) 毎日新聞

普賢岳から

 雲仙山開きで、市民グループの清掃活動に同行した。妙見岳を下り、その先の普賢岳を登った。

 前の人が足元の草を摘んだ。「火山に最初に生える先駆植物ですよ」

 そのイタドリは、スペード形の赤い葉が、火山を連想させる。食用という茎をかじってみたが、苦くて渋くて吐き出した。

 1359メートルの頂に立つと、正面には普賢岳噴火で生まれた平成新山。舗装道路をやたらと掘り返したような、がれきの集合体が、こちらを見下ろしていた。島原に着任して19日目だった。

 90年の噴火に始まる普賢岳災害で、多くの記者が島原に入り、犠牲者も出た。当時、熊本県水俣市にいて取材班に入れなかった身には、この山を登らなければ始まらない気がした。

 「周回遅れ」の記者に何が書けるか、自問している。【古賀亮至】

〔長崎版〕

毎日新聞 2009年5月2日 地方版




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