ニュース

島原でイノシシ大学 深刻な被害に対応
2009.7.3(金) 読売新聞

 島原半島では、近年、イノシシによる深刻な農業被害が続いている。県などでつくる島原半島地域野生鳥獣被害防止対策協議会(会長=吉本健太・島原振興局農林水産部副部長)は、イノシシの専門知識を持った指導者を養成して各地域で有効な対策を実施していこうと、6月30日、「島原半島イノシシ大学」を開講した。県内では、県北地域に続いて2例目の取り組み。(篠原太)

 同協議会によると、イノシシによる農作物の被害額は1995年度は約402万円だったが、96年度には1920万円に急増。その後も増え続け、2006年度には9870万円にまで増加した。

 背景には、担い手不足で耕作放棄地が増えていることがある。耕作放棄地では草が伸び放題となり、山と里の境界があいまいになっているという。また、広葉樹林や竹林のほか、山が多いこともイノシシの生息しやすい環境となっている。

 99年に県や自治体、農協、猟友会などが同協議会を設置。畑や集落全体に防護柵を設け、イノシシを捕獲するなどの対策を講じてきた。08年度はワナなどで約2800頭ものイノシシを駆除し、被害金額も2628万円に減少したが、同協議会は「繁殖力が強く、半島に1万頭は生息しているだろう」とみている。

 こうしたなか、各地域に根ざした効果的な取り組みを継続的に図っていくため、同協議会は各地域でイノシシに対し、的確な知識を持った指導者を育成するイノシシ大学の開講を決めた。

 講座には、半島3市から50~60代の男性を中心に約50人が参加。イノシシ対策に詳しい県農政課の小寺祐二・鳥獣対策専門員を講師に、9月末までに計7回、生態や捕獲方法、食肉への利用などを学ぶ。5回以上の出席で、試験に合格すれば、指導者としての認定証を受けられる。指導者は各地域で住民の相談相手となるなど、被害対策を指導していくという。

 同協議会は「半島は農業が盛んでもあり、農作物の被害を少しでも減らせれば」と期待している。

2009年7月3日  読売新聞)




新聞を読もう!!
長崎新聞:ご購読のお申し込み
毎日新聞社-新聞購読のお申し込み
朝日新聞社の新聞・出版物の購読お申込み
西日本新聞 - 新聞購読申し込み
読売新聞ご購読案内