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ECO大作戦:羊とヤギでエコ挑戦 島原半島で官民協力、食肉で特産品も
2009.9.7(月) 毎日新聞

 ◇雑草も「うメ~」海藻も「うメ~」
 羊とヤギでECO(エコ)大作戦--。島原半島で公園や耕作放棄地の雑草や、有明海に異常繁殖する海藻を羊とヤギに食べさせようという試みが始まっている。将来的にはこれらの動物を観光資源にしたり、肉を特産品として売り出す構想も。世界遺産の地質版とされる「世界ジオパーク」に認定されたばかりの島原半島だが、今度は循環型の「ECO」事業で世界に注目される日も近い?【三木陽介】
 この構想は2年前、有明海で大量発生するアナアオサの処理に手を焼いていた県島原振興局が、地元の県立島原農業高校の社会動物部顧問、山田善光教諭(31)に相談を持ちかけたことがきっかけ。
 アオサは魚介類を酸欠で死に至らせる。ヘドロ化したアオサは焼却などの処分が必要で、その量は年間数十トンになる時もある。山田教諭との協議の中で、同局が管理する公園内の除草も合わせて、同部で飼育している羊やヤギを利用できないかというアイデアが浮上した。
 試験的にヤギと羊計30頭を使って公園や河川敷で柵を設置し、放したところ、「ものすごい勢い」(同局)で雑草を食べ始めた。36平方メートルの草地の場合、3頭を放すと約4日で食べつくすという。費用面でも従来の業者委託による機械を使った除草に比べると半分程度で済むという試算もある。アオサに関しては山田教諭や生徒たちが試行錯誤を重ねた結果、羊やヤギの飼料化に成功した。
 事業化へ向け民間も支援に名乗りを上げた。地元の起業家らでつくる「TEAM GEAR」や「建設コンサルタンツ協会九州支部」(福岡市)も交えて7月に企画会議を開催。(1)アオサの飼料化(2)除草(3)食肉などの特産品開発--という「ECO大作戦」を打ち出した。
 つまり、羊やヤギがアオサを食べ、除草もしてくれ、その後、食肉としても利用できれば、「環境にやさしく、輸入に頼らない循環型畜産業が確立できる」(山田教諭)というわけだ。
 試験の中で、思わぬ効果も分かった。動物を目当てに地元の住民が集まり出し、閑散としていた公園に活気が戻り、「観光資源」としての価値も期待されるという。
 ただ、道のりは平坦ではない。生き物だけに継続した維持管理が必要だ。「地元の人や行政の協力が欠かせない」と同協会九州支部。9月下旬には、住民を対象にどの程度協力してもらえるかなど意向調査を実施するとともに、地元の島原、雲仙、南島原の3市にも働きかけていく予定だという。
〔長崎版〕

9月7日朝刊




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