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◇瑞穂漁協 諫早開門に望み
諫早湾干拓事業(諫早市)の潮受け堤防の開門調査について今月初め、反対から賛成に転じた湾内の瑞穂漁協(雲仙市)から2人が17日、上京して開門を訴えた。自治体と団体が一体となり開門反対を訴えてきた長崎県で、不漁にあえぎ苦渋の方針転換をした同漁協。来月、国を相手取って起こす訴訟の原告にも加わる意向を固めた2人は、国会議員や農林水産省職員に開門調査と漁場回復への思いをぶつけた。
「今季、私たちの漁協は出だしから悪かった。私のところで一番ノリは3分の1しかとれなかった」
17日、東京・霞が関。諫早湾内でノリ漁業を営む室田和昭・瑞穂漁協副組合長が、干拓事業を担当する農水省職員を前に切々と語った。
アサリなどの不漁にあえぐ瑞穂漁協は今月3日、全員協議会を開き、全会一致で従来方針を改めて開門調査を国や県に求めると決めた。室田副組合長と、組合仲間の大場豊和さん(44)の2人の上京は、この決定を受けて起こした行動の第一歩だ。
同行した佐賀訴訟原告弁護団の後藤富和弁護士は、11日に雲仙市であった民主党の対話集会で、同漁協組合員から次々と開門を迫られた赤松広隆農林水産相が「長崎県民は開門調査に反対の人が圧倒的多数だと思っていたが、賛成意見も多いことに驚いた」と述べたことに言及。「『開門反対は長崎の総意だ』というのは決して事実ではないことは、瑞穂漁協の決断からも明らかだ。大臣の誤った認識は、あなたたちがちゃんと情報を上げていないからじゃないか」と職員らを追及した。
室田さんら2人は、開門を求め国を相手取って起こす訴訟の原告にも加わる考えだ。この日、参院議員会館内で開かれた諫早湾干拓問題の報告集会。国に開門を命じた2年前の佐賀地裁判決当時、農水省の控訴方針に抵抗した鳩山邦夫・元法相ら与野党の10人の国会議員を前に、室田さんは「不漁の間もいつかはよくなると期待してやってきたが、もう限界。決して自分たちだけがいい目に遭おうというつもりはない。農業者の生活も守りながらの開門を求めたい」と訴えた。(市川雄輝)
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